
2026年8月31日、JR北海道様の管理者勉強会にて、
「性差による健康課題とマネジメント対応」
をテーマに講演を行いました。
参加者の約9割が男性というなかで、女性の健康課題を中心にしながら、男性の更年期や年齢による健康の変化も含めてお話ししました。
性差による健康課題を、職場の安全とマネジメントの視点から考える
月経や更年期などの健康課題は、本人だけの問題と思われがちです。
しかし、体調の変化によって、
- 集中力が続かない
- 判断や反応が遅れる
- ミスや確認漏れが増える
- 遅刻や欠勤が増える
- 周囲とのコミュニケーションが変化する
といった仕事上の影響が現れることがあります。
特に、安全が重視される職場では、体調の変化に早く気づき、必要な支援につなぐことは、本人の健康だけでなく職場全体の安全を守ることにもつながります。
今回の講演では、管理者に求められる役割を、3つに整理してお伝えしました。

月経のしくみに、多くの男性管理者が関心を寄せてくださいました
この場面では、多くの方が真剣に聞いてくださっている様子が、とても印象的でした。
月経は数日間にわたって出血が続くため、勤務中にも生理用品を交換する必要があります。
また、腹痛や腰痛だけでなく、
- 頭痛
- だるさ
- 眠気
- 吐き気
- 気分の落ち込み
- イライラ
- 経血が漏れることへの不安
など、さまざまな症状や負担が重なることがあります。
管理者が月経について基本的な知識を持つことは、必要な休憩やトイレへの配慮、業務調整を考える第一歩になります。
男性更年期にも高い関心が寄せられました
今回は、女性の更年期だけでなく、男性の更年期、加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)についてもお話ししました。
女性と男性では、ホルモンの変化や更年期の経過は同じではありません。
しかし、
- 疲労感
- 睡眠の問題
- 気分の落ち込み
- イライラ
- 集中力や意欲の低下
など、仕事に影響しやすい症状には共通するものもあります。
参加者の皆さまは男性更年期への関心も高く、講演後には質問も寄せられました。
男性の場合も、症状の原因が更年期とは限りません。
管理者が原因や病名を判断するのではなく、「いつもと様子が違う」「仕事に影響が出ている」という変化に気づくことが大切です。
管理者が悩みやすい「声のかけ方」
体調の変化に気づいても、
「どのように声をかけたらよいのか分からない」
「更年期という言葉を出すと、ハラスメントになるのではないか」
と迷う管理者は少なくありません。
今回の講演では、50代の男性職員に遅刻やミスが増え、会議中にぼんやりする様子や、周囲との衝突が見られるケースを使って、声のかけ方を考えていただきました。
管理者だけで抱え込まない
本人から困りごとを聞いた後は、希望を確認しながら、職場でできる対応を一緒に考えます。
管理者だけで問題を解決しようとする必要はありません。
また、相談先を案内して終わりにするのではなく、その後の仕事の状況や、行った対応が合っているかを改めて確認することも大切です。
参加者から寄せられた声
講演後、
「管理者がやるべきことがわかった」
「非常に参考になった」
といった感想をいただきました。
女性の健康課題を、女性だけの問題として伝えるのではなく、男性の健康課題や管理者自身の健康も含めてお話ししたことで、多くの方に自分や職場に関わることとして受け止めていただけたのではないかと思います。
「この上司は知っている」が、相談のハードルを下げる
講演の最後には、受講して終わりにせず、職場に戻ったら、
「今日、このような研修を受けた」
と、周囲の方に一言伝えていただくようお願いしました。
「この上司は、月経や更年期について知っている」
そう思えるだけで、いざというときの相談のハードルは下がります。
性差や年齢による健康課題について知り、変化に気づき、仕事上の困りごとを確認し、必要な支援につなぐ。
今回の講演が、誰もが安心して働き続けられる職場づくりの一歩になれば幸いです。
ご参加くださった皆さま、そして講演の機会をくださった関係者の皆さまに、心より御礼申し上げます。
健康経営を推進する企業・団体様へ
助産院ハイジアでは、企業・自治体・健康保険組合などを対象に、
- 性差による健康課題とマネジメント対応
- 管理職向け女性の健康支援
- 月経や更年期と仕事への影響
- 男性更年期・女性更年期の基礎知識
- 管理職による声かけと職場対応
- 女性の健康課題と両立支援
などをテーマとした講演・研修を行っています。
管理職研修、一般職員研修、男女合同研修など、対象者や職場の状況、ご希望に合わせて内容を構成いたします。
助産師としての臨床経験、管理職としての経験、そして13年間更年期女性の生の声を聞いてきたからこそお伝えできる内容です。
性差による健康課題を個人だけの問題にせず、安心して相談できる職場づくりを通して、企業・団体の健康経営を支援しています。
