
更年期に入ってから、理由のわからない不安感に戸惑っていませんか。
「このまま体調は戻らないのでは」
「自分がおかしくなってしまったのかもしれない」
そんな思いに苦しくなる女性は少なくありません。
私も更年期のピークの時は、「私の死ぬときはどんな感じなんだろう?」と考えても仕方がないことを延々と考えて眠れない夜が何日もありました。
更年期の不安は気のせいや性格の問題ではなく、体の変化や生活環境の変化が重なって起こることがあります。
この記事では、更年期に不安感が強くなる理由と、不安と向き合うための考え方や対処のヒントを助産師の視点からわかりやすく解説します。
更年期の不安感の強さや続く期間には個人差がありますが、心身に与える影響は小さくはありません。
更年期に不安感が強くなるのはなぜ?
更年期は女性ホルモンであるエストロゲンが大きく変動しながら減少していく時期です。
エストロゲンは、セロトニンの分泌にも関わっているので、エストロゲンが減少するとセロトニンの分泌も減少します。
精神の安定を図るセロトニンの減少が、更年期の不安に大きく関わっています。
また、この変化は自律神経の働きにも影響し、気分の波や不安感として現れることがあります。
そして更年期は人生の節目とも重なりやすい時期です。
更年期の不安感の強さや続く期間には大きな個人差があります。
子どもの独立、親の介護、仕事の責任の変化など、生活環境の変化が重なることで、将来への不安が強くなることもあります。
つまり不安になる要因が更年期世代の女性には圧倒的に多いのです。
「このままどうなるの?」と感じる理由
更年期の不安は、単なる気分の問題ではありません。
これまで普通にできていたことがうまくいかなくなったり、集中力が続かなかったりすると、「自分が変わってしまったのでは」と感じることがあります。
仕事ではミスが増えたように感じたり、人前で話すことに強い緊張を覚えたりすることもあるでしょう。
これまで積み重ねてきた経験や自信が揺らぐように感じ、不安が大きくなることもあります。
家庭では、家族に優しく接したいと思っていても余裕がなくなり、ついきつい言葉をかけてしまうこともあります。
その後に自己嫌悪に陥り、「こんなはずではなかった」と落ち込んでしまう方も少なくありません。
さらに、夜になると体調や将来のことを考えて眠れなくなり、不安が一層強くなることもあります。
こうした変化が重なることで、更年期の不安は日常生活のさまざまな場面に影響を及ぼすことがあります。
「このままどうなるの?」と怖くなった時の考え方
更年期の不安は、体の不調そのものよりも「先が見えないこと」によって大きく感じられることがあります。
症状が続くのではないか、今まで通りに働けなくなるのではないかと考えると、不安はさらに強くなります。
更年期の変化はゆらぎながら進むことが多く、ずっと同じ状態が続くとは限りません。
そのような状態もそのうち落ち着いてきます。
怖いと感じたら、次に進むチャンスです。
更年期に感じた戸惑いや不安は、決して無駄な時間ではありません。
自分の体や気持ちに目を向ける経験は、その後の人生をより丁寧に生きる力になることもあります。
「今の自分を大切にすること」が、これからの可能性を広げていきます。
更年期の不安が強いときに考えたいこと
不安が強くなると、悪い方向へ考えが向かいやすくなります。
そんなときは、「今は変化の途中にいる」ととらえてみることもひとつの方法です。
更年期は人生の終わりではなく、新しいステージへの移行期ともいえます。
知識を得て体の変化を理解しながら過ごすことが、安心感につながる場合もあります。
更年期は「自分を責めやすくなる時期」でもあります
更年期は体だけでなく、心のバランスも変化しやすい時期です。
「もっと頑張らなければ」
「周囲に迷惑をかけてはいけない」
そんな思いが強い方ほど、自分を責めてしまう傾向があります。
しかし、更年期の変化は誰にでも起こりうる自然なものです。
不安や戸惑いを感じることは決して特別なことではありません。
更年期の不安はいつまで続く?
更年期は閉経の前後約10年間とされています。
一般的には45歳頃から55歳頃が目安といわれていますが、症状の出方や続く期間には大きな個人差があります。
更年期がいつまで続くのかについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
不安が強いときにできること
更年期の不安を感じたときには
・十分な睡眠をとる
・軽い運動を取り入れる
・信頼できる人に話す
・情報を整理する
などが役立つ場合があります。
また、症状が日常生活に影響している場合は、婦人科などで相談することも選択肢のひとつです。
私は、思い切って婦人科を受診しホルモン補充療法を始めたら嘘のように不安感がなくなり睡眠もとれるようになりました。
まさしく霧が晴れるように、以前のような精神状態になりました。
精神的症状は、漢方薬による治療も効果的ですので受診して相談してみるのも良いでしょう。
更年期の不安の先には、新しい時間があります
更年期は、これまでの自分が揺らぐように感じる時期かもしれません。
体調が安定しなかったり、気持ちの余裕がなくなったりすると、「以前のように戻れるのだろうか」と不安になることもあります。
しかし、更年期は終わりではなく、新しい自分に出会うための移行の時期ともいえます。
子育てや仕事、家族のために一生懸命に過ごしてきた時間を経て、これからは自分のために時間やエネルギーを使いやすくなる時期でもあります。
やってみたかったことに挑戦したり、心地よい人間関係を選んだり、自分らしい生き方を見つめ直したりすることができる可能性が広がります。
更年期は人生の転換期でもある
更年期後は、自分のために時間やエネルギーを使いやすくなる時期でもあります。
これまで後回しにしてきたことに取り組んだり、新しいことに挑戦したりするなど、自分らしい生き方を考えるきっかけになることもあります。
更年期は「ただ耐える時期」ではなく、その後の人生をより健やかに過ごすための準備の時期ととらえることが大切です。
よくある質問 Q&A
Q1 更年期になると不安感が強くなるのは普通のことですか?
更年期には女性ホルモンの変化や生活環境の変化が重なるため、不安感が強くなることは珍しいことではありません。
体と心の両方に影響が出る時期といえます。
Q2 理由のない不安や怖さを感じるのは更年期の症状ですか?
更年期では自律神経のバランスが変化することで、不安感や気持ちの揺れとして現れることがあります。
ただし、他の病気が隠れている場合もあるため、不安が続くときは相談することも大切です。
Q3 更年期の不安はいつまで続きますか?
更年期は閉経の前後約10年間とされ、症状の出方や続く期間には個人差があります。
不安感も波を伴いながら変化していくことが多いといわれています。
Q4 更年期の不安で仕事がつらくなることはありますか?
集中力の低下や疲れやすさ、不安感の強まりにより、仕事に影響を感じる方もいます。
自分を責めすぎず、体調に合わせた働き方を考えることも大切です。
Q5 家族にきつく当たってしまい自己嫌悪になります
更年期では心の余裕が持ちにくくなることもあります。
その後に自分を責めてしまう方も多くいますが、体の変化が影響している可能性もあります。
Q6 更年期の不安を和らげるためにできることはありますか?
十分な睡眠や軽い運動、人に話すこと、情報を整理することなどが役立つ場合があります。
一人で抱え込まず、必要に応じて専門職に相談することも安心につながります。
Q7 更年期の不安は精神的な弱さなのでしょうか?
更年期の不安は性格や精神的な弱さだけで起こるものではありません。
ホルモン変化や生活環境の影響が重なって現れることがあります。
まとめ
更年期の不安は、突然現れたように感じるかもしれません。
しかしそれは、体や心が新しいバランスへと向かっているサインでもあります。
これまで当たり前にできていたことが難しく感じられたり、自分らしさが揺らぐように思えたりすることもあるでしょう。
それでも、この時期は人生の終わりではなく、新しい生き方を見つけていくための通過点でもあります。
更年期をきっかけに、自分の体や気持ちを大切にする習慣が身につくと、その後の人生をより健やかに、自分らしく過ごしやすくなります。
不安を感じた経験は、これからの人生を丁寧に生きていく力にもなります。
一人で抱え込まず、必要なときには人に頼りながら、自分のペースで進んでいきましょう。
更年期についてもっと知りたい方へ
→ 更年期セルフチェック
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